環境情報学分野は、比企丘陵の日本農業遺産選定地域を軸とし、NPOくまがや(後藤教授(環境情報学分野)は理事)との連携により、農業分野の課題を情報技術で課題解決を行うことを目的とし、農林水産省令和6年度農業支援サービス事業育成対策に以下のサービス事業を提案しました。
①土壌診断(化学分析、土壌微生物多様性分析など) とそれらの結果を利用した農作物のブランディング
②慣行農業から有機農業への転換支援のための研修会の実施、地域支援型農業(国際認証CSA*準拠)支援による定常的な販路を確保できる仕組みが構築できる人材養成
③関係人口を利用した学生田守クラブによる営農支援
④スマート農業技術を持いた、農地の活用・保全につき深谷市アグリテック参加農家などを支援
*CSA:Community Supported Agriculture:地域支援型農業 日本では国際認証を受けてはいないが、比企丘陵の小川町霜里農業の先進事例があり、就農者の高齢化による減少傾向にあるものの、全国的な学校給食の有機化のニーズに対応して、また、農林水産省のみどりの食料システム戦略に伴走するためにも、有機農業の展開に必要であると期待されている。
**学生田守クラブ:学生を農作業支援に派遣するシルバー人材の学生版のようなサービス。「田守」は鎌倉時代からある農業支援のサービスであり、立正大学谷津田イノベーション研究会は、2023年10月より、個々の学生で農作業(田植え、稲刈り、栗拾い、堆肥つくり、土作りなど)・マルシェ・土壌分析・研修会開催支援の出店を手伝っている人材を集約し、計画的に支援できるサービスを開始している。