#author("2023-05-16T10:10:22+00:00","default:met","met")
#author("2023-05-30T11:05:55+00:00","default:met","met")
* 環境気象学コロキウム [#f352c573]

 環境気象学コロキウムは、環境気象学に関する最新の研究・トピックスの紹介や、気象予報士試験問題の解説・討論の場として、月1回程度開催しています。参加は自由です。

** 第53回環境気象学コロキウム(2023.06.13) [#q74dfae4]
- ''開催日'' 2023年6月13日(火)18:00〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ310教室
- ''話題提供者'' 株式会社YDKテクノロジーズ;環境システム学科OB 矢野雄大 氏
- ''講演タイトル''
大学生の今しか学べない最高の学びを
- ''講演内容'' &br;
 私は、幼少期から気象が大好きな子供でした。大学に入ってからは、楽しく気象学を学び、研究し、大学院まで進学するほどの非常に充実した学生生活を送りました。そんな中で、たくさんの経験・学びもありました。&br;
 「学生の本分は勉強」といいますが、“勉学”に励むだけが勉強ではありません。経験を積むこと(アルバイトを含む)、生き方を学ぶことも重要な勉強の一つです。若い時にしかできない多くの失敗・経験を積むことで、自分なりの価値観・判断基準をたくさん用意してください。これが、今後の社会人人生で重要となるスキル「判断力」の強化につながります。また、学生でしか経験できないことが、今後の社会人人生で生かされることもあります。&br;
 こういった私のキャリアに加え、学生時代に行っていた研究についても紹介します。例えば、立正大学だからこそできた研究として、ドップラーライダーを用いた研究。これまでに携わった研究として、豪雨や台風に関する研究。これらについて簡単に紹介し、「気象学は面白い」、「研究したい」と少しでも感じていただけたらと思います。&br;
 今回、私の学生時代の勉学・経験、研究について、私の社会人人生でどう生かされたのかを交えてお話しさせていただき、皆様の今後の学生生活に少しでも役立ていただけますと幸いです。
- %%''開催日'' 2023年6月13日(火)18:00〜%%  
- %%''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ310教室%%

#ref(./colloq053.png,center,35%)
&color(black,yellow){6月13日の環境気象学コロキウムは、諸般の事情により中止となりました。};

// #ref(./colloq053.png,center,35%)

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* Contents [#r11dee31]
#contents
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* これまでの開催記録 [#mc44c212]
** 第52回環境気象学コロキウム(2021.12.21) [#fcc3f388]
- ''開催日'' 2021年12月21日(火)18:00〜
- ''開催方式'' zoomリアルタイム配信
- ''講演タイトル'' 立正から気象業界へ!
- ''講演内容'' &br;
講演者は立正気象OBで現在民間気象会社でお仕事をしているお二方です。
お二方がどうやって立正から民間気象会社に就職したのか、現場ではどのような仕事をしているかなど、対談方式でお話して頂きます。

** 第51回環境気象学コロキウム(2021.06.23) [#we60c205]
- ''開催日'' 2021年6月23日(水)16:10〜
- ''会場'' A307教室 and zoom同時中継 
// -- zoom参加を希望する方はポスターにあるQRコード、もしくは以下のリンクより事前登録をお願いします。&br;
// [[登録はここをクリック*> https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZMuf-yrqDkrGtbIt8CyoBlFNgkkMbEBie4K]]
- ''話題提供者'' 立正大学助教 神澤望先生
- ''講演タイトル'' 
夏季アジアモンスーン降水量と地球温暖化

#ref(./colloq051.png,center,50%)

** 第50回環境気象学コロキウム(2021.01.27) [#x79dc4b9]
- ''開催日'' 2021年1月27日(水)17:50〜
- ''開催方式'' zoomリアルタイム配信
// -- ポスターにあるQRコード、もしくは以下のリンクより事前登録をお願いします。&br;
// [[登録はここをクリック*>https://zoom.us/meeting/register/tJclcOitrDIrG9MqfLK4ME3q-vy-ouqmz4jf]]
- ''話題提供者'' 立正大学教授 中川清隆先生
- ''講演タイトル'' 
どう説明する?~遠心力、コリオリ力および曲率項~

#ref(./colloq050.png,center,20%)

** 第49回環境気象学コロキウム(2021.01.13) [#z7c985a7]
- ''開催日'' 2021年1月13日(水)17:50〜
- ''開催方式'' zoomリアルタイム配信
// -- ポスターにあるQRコード、もしくは以下のリンクより事前登録をお願いします。&br;
// [[登録はここをクリック*>https://zoom.us/meeting/register/tJEkcuCrqzwvGN3E26qIjchO-VcPxGPXW5N1]]
- ''話題提供者'' 東京都立大学客員教授 増田耕一先生
- ''講演タイトル'' 
地学教育の中で気候・気象のどのような内容を扱うか

#ref(./colloq049.png,center,20%)

** 第48回環境気象学コロキウム(2020.12.09) [#o73633da]
- ''開催日'' 2020年12月9日(水)17:50〜
- ''開催方式'' zoomリアルタイム配信
// -- ポスターにあるQRコード、もしくは以下のリンクより事前登録をお願いします。&br;
// [[登録はここをクリック*>https://zoom.us/meeting/register/tJwlcuutqDkqH92TKms0vrq4rjjuuwIYj-k4]]
- ''話題提供者'' 気象庁気象大学校 加藤輝之教頭
- ''講演タイトル'' 
日本で集中豪雨をもたらす線状降水帯と名付けられた準停滞線状降水システム

#ref(./colloq048.png,center,20%)

** 地球環境科学研究科主催&br; 2020年度第3回キャリアパス講演会・懇談会(2020.12.9) [#ed8be552]
- ''開催日'' 2020年12月9日(水)16:10〜
- ''開催方式'' zoomリアルタイム配信
// -- ポスターにあるQRコード、もしくは以下のリンクより事前登録をお願いします。&br;
// [[登録はここをクリック*>https://zoom.us/meeting/register/tJIkduCgrzMuHt3m0HQ2tMcmI_hzV83KEYDF_]]
- ''話題提供者'' 気象庁気象大学校 加藤輝之教頭
- ''講演タイトル'' 
気象庁の業務紹介と大気大循環からメソ対流系との出会い

#ref(./career_path_20201209.png,center,20%)

** 第47回環境気象学コロキウム(2020.11.25) [#rff25edd]
- ''開催日'' 2020年11月25日(水)17:50〜
- ''開催方式'' zoomリアルタイム配信
// -- ポスターにあるQRコード、もしくは以下のリンクより事前登録をお願いします。&br;
// [[登録はここをクリック*>https://zoom.us/meeting/register/tJwodOyvrT4uE9d-nS6BlD1jnagq0dW5AaAM]]
- ''講演タイトル'' 
大学で学んだことの活かし方~気象学の場合~

// #ref(./colloq047.png,center,20%)

** 第46回環境気象学コロキウム(2020.11.11) [#l7b27649]
- ''開催日'' 2020年11月11日(水)17:50〜
- ''開催方式'' zoomリアルタイム配信
// -- ポスターにあるQRコード、もしくは以下のリンクより事前登録をお願いします。&br;
// [[登録はここをクリック*>https://zoom.us/meeting/register/tJwucu2hrz8sGtXYYrGr2kVZHMZrH3eVS9tM_]]
- ''話題提供者'' 気象庁気象研究所 永戸久喜先生
- ''講演タイトル'' 
気象庁の台風解析・予報とその最新技術について

#ref(./colloq046.png,center,20%)

** 地球環境科学研究科主催&br; 2020年度第2回キャリアパス講演会・懇談会(2020.11.11) [#j3cbe5733]
- ''開催日'' 2020年11月11日(水)16:10〜
- ''開催方式'' zoomリアルタイム配信
// -- ポスターにあるQRコード、もしくは以下のリンクより事前登録をお願いします。&br;
// [[登録はここをクリック*>https://zoom.us/meeting/register/tJ0vd-6qqzsoE9VNFaOkW37r4LPnsXPyPg0_]]
- ''話題提供者'' 気象庁気象研究所 永戸久喜先生
- ''講演タイトル'' 
顕著現象の観測と予報~気象庁での業務経験を振り返って~

#ref(./career_path_20201111.png,center,20%)

** 第45回環境気象学コロキウム(2020.10.20) [#fb30cee6]
- ''開催日'' 2020年10月20日(火)18:00〜
- ''開催方式'' zoomリアルタイム配信
// -- ポスターにあるQRコード、もしくは以下のリンクより事前登録をお願いします。&br;
// https://zoom.us/meeting/register/tJApd-CspzIqE9E7B34W-k7bofoG4E0Wc1-H
- ''話題提供者'' 東京工業大学教授 神田学先生
- ''講演タイトル'' 
都市気象学を巡る研究動向

#ref(./colloq045.png,center,50%)

** 地球環境科学研究科主催&br; 2020年度第1回キャリアパス講演会・懇談会(2020.10.20) [#ccde2c7e]
- ''開催日'' 2020年10月20日(火)16:00〜
- ''開催方式'' zoomリアルタイム配信
// -- ポスターにあるQRコード、もしくは以下のリンクより事前登録をお願いします。&br;
// https://zoom.us/meeting/register/tJAkf-msrDgjGtfPMpkKGYsV2xp5Vfyqc5-D
- ''話題提供者'' 東京工業大学教授 神田学先生
- ''講演タイトル'' 
東工大における気象研究・教育と私のキャリアパス

#ref(./career_path_20201020.png,center,50%)

** 第44回環境気象学コロキウム(2020.09.30) [#za74a954]
- ''開催日'' 2020年09月30日(水)18:00〜
- ''開催方式'' zoomリアルタイム配信
- ''話題提供者'' 池田晃祐さん(環境システム学科4年)
- ''講演タイトル'' 
気象予報士試験、合格の秘訣!

#ref(./colloq044.png,center,25%)

** 第43回環境気象学コロキウム(2019.11.26) [#f531d066]
- ''開催日'' 2019年11月26日(火)17:50〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' Professor Glenn McGregor, Ph.D. (University of Durham, UK. 立正大学地球環境科学部招聘客員教授) 
- ''講演タイトル'' 
Heatwaves in a climate risk management context
(気候変動リスク管理における熱波の考え方)

#ref(./colloq043.png,center,50%)

** 地球環境科学研究科主催&br; 2019年度第3回キャリアパス講演会・懇親会(2019.11.6) [#g1160833]
- ''開催日'' 2019年11月6日(水)16:10〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 国立極地研究所名誉教授 山内恭先生
- ''講演タイトル'' 
線路は続くよどこまでも~研究生活47年を振り返って~
- ''講演内容'' &br;
 古来稀なる70の歳を迎え,鉄道少年がどうして気象少年になったか,気象少年の紡ぐ糸をたどり,研究生活47年がどのように編み出されたかをお話ししましょう. &br;
 多くは偶然の選びでした.気象少年の出発は,小学校6年生で「気象クラブ」というのに入り,毎朝,気温を測ったり,天気図を描いたりしたことでしょう.大学は受験の前に見学し,「鉄道研究部」なる看板を見つけ,この大学に進もうと決心しました.物理を勉強しようとは思っていましたが, 物理学科は旧態依然の趣で,新しい応用物理学科に進学しました.その時の第二希望は土木学科で, 応物がだめなら鉄道関係の仕事と思っていました.卒業研究では,「超音波音速温度計」を作って実験することとなり,最後は鉄道模型作りのテクニックですり抜けました.ここからが「研究」の始まりです.学問をやろうと,大学院に進むことにしましたが,物理学はとても自分の才能では無理と自覚し,手足を使ってかせげると,地球物理学を選び,気象少年が蘇って,身近な気象学の講座に進みました.長光路セルを使って,CO2,水蒸気,酸素による赤外線の吸収を調べる分光実験をし,修士, 博士の論文となりました.ちょうど博士課程を終わる頃,南極観測の話が舞い込み,タイミングの合った私が隊員となりました.南極大陸氷床上のみずほ基地というところで,放射収支の観測をするのです.このときは,まだ職があったわけではなく,南極隊員になるために助手のポストを借りて出かけたわけですが,帰国後に国立極地研究所に採用され,その後35年の長きにわたって,極地研究所で研究生活を送ることになりました.&br;
 南極にはおよそ10年に 1 回と,そうしょっちゅう行ったわけではありません。先の第20次観測隊を皮切りに,28次,38次(隊長も務め)で越冬し,最後は52次観測隊で夏隊長を務めました.これらを通じて,始めは放射の研究から,次第にCO2などの温室効果気体,雲や海氷を通じた気候の研究にまでおよびました.その後,極地研究所は北極の研究も始める様になり,私自身も航空機を使った観測等,いろいろ参加し,最後はオールジャパンでの北極研究,「GRENE北極気候変動研究計画」を推進しました.極地以外の外国にも良く行きました.南極,北極関係の学会や,南極条約会議にも参加,他に1992/93年には1年間,NASA ラングレー研究所に滞在しました.35年を通じ,研究成果はあまりぱっとしませんが,良く働いたー働かされたーとの印象です.&br;
 今,定年退職してはや5年になりますが,国際学術誌”Polar Science”の編集長を勤めています.合間に細々と「地球温暖化の下での北極,南極の温暖化の違い」をテーマに未だ研究を続けています.研究の線路はどこまでも続きます!

#ref(./career_path_20191106.png,center,20%)

** 第42回環境気象学コロキウム(2019.11.6) [#zeb89d9f]
- ''開催日'' 2019年11月6日(水)17:50〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 国立極地研究所名誉教授 山内恭先生
- ''講演タイトル'' 
地球温暖化の下での,南極・北極の温暖化の違い~オゾンホール解消により昭和基地は温暖化するか?~
- ''講演内容'' &br;
 南極と北極.いずれも地球全体の中で決して大きな面積を占めるわけではないが,地球全体の気候にとって重要な働きをしていると共に,変化が顕著に現れることも多く,地球のことを探るのに重要な場所となっている.もはや,探検の時代ではない!&br;
 さて,地球温暖化の中で,南極や北極はどうなっているのだろうか?これが実はなかなか複雑で,一言では答えられない.地球全体の気温がこの100年,約0.7〜1.0℃ほど上昇したこと,その主な原因は人間活動による二酸化炭素の排出によっているということはほぼ確実になっている.ところが北極では,100年間でみても,また1970年以降の最近4~50年間でみても,地球平均の 2 倍以上の早さで温暖化が゙進んでいる(「温暖化増幅」と言う).なぜ北極で温暖化増幅が゙起こるのか,その影響はどういうことがあるのか,緊急の課題である.北極が温暖化することで,逆に日本の冬の異常気象,寒冬・豪雪が引き起こされているのではないかということも大きな話題になっている.&br;
 一方,南極はどうか?南極でも,南極半島では激しい温暖化が起こり,棚氷の崩壊が進むと共に,その後ろの氷河の流れが速まり,氷床を減らしていると懸念されている.北極のグリーンランド氷床と共に融解・崩壊が゙進み,世界の海面水位の上昇に寄与している. &br;
 ところが同じ南極でも,南極大陸の本体である東南極では余り温暖化が゙見られない.東南極にあるわが国の昭和基地でも,60年の観測の歴史があるが,温暖化と言える気温の変化は出ていない.最近になってこの説明をする仮説,「オゾンホールが原因」が提唱されている.元々地球温暖化と南極オゾンホールは全く違う 2 つの地球環境問題の雄であったのだが,実はこれが関連しているという驚くべき事実である.&br;
 オゾンホールが゙発達すると,即ち成層圏のオゾンが゙減少すると成層圏を温める働きが無くなり,成層圏はますます冷却する.すると,成層圏の西風の渦,「極渦」を強め,この影響が下の対流圏,さらには地上にまで及び,対流圏の西風ジェット気流を強め,低緯度側からの熱の流入を抑え,寒さを維持しているという説明である. &br;
 ところが,オゾンホール問題の解決を目指しフロンの規制が功を奏し,大気中のフロン濃度は既に下がり始めている.このまま進めば,2000年代半ばには南極オゾンホールは解消すると予測されている.これは結構なことだが,上の仮説からは,オゾンが゙回復すれば成層圏は温まり極渦は弱まり,地上でもジェット気流は弱まり,温かい空気が゙低緯度から流れ込むこととなり,東南極も温暖化に見舞われることになると懸念されている.上の仮説は確かめられる!&br;

#ref(./colloq042.png,center,20%)

** 第41回環境気象学コロキウム(2019.10.23) [#bc2b952b]
- ''開催日'' 2019年10月23日(水)13:30〜15:35
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 環境気象学分野研究室所属大学院生5名(中村祐輔、上田有佑、鈴木信康、谷内浩平、矢野雄大)
- ''概要'' &br;
 本学環境気象学分野に所属する大学院生5名による発表です。日頃の研究成果を発表していただきます。本コロキウムは、令和元年度第2回大学院中間発表会の一部を兼ねて開催するものです。幅広い分野のみなさんの参加をお待ちしています。

#ref(./colloq041.png,center,15%)


** 地球環境科学研究科主催&br; 2019年度第2回キャリアパス講演会・懇親会(2019.9.25) [#z8793198]
- ''開催日'' 2019年9月25日(水)16:10〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ303教室
- ''話題提供者'' 日本気象協会 主任技師 工藤泰子氏
- ''講演タイトル'' 
VUCAの時代を君たちはどう生きるか
- ''講演内容'' &br;
 私が学生だった1970年代後半は,日本の経済は安定して成長し,未来は可能性に満ちて見通せる時代でした.「いい大学に入っていい会社に就職すれば人生は安泰」というのが世間の一般的な考え方で,女性であれば,私立の短大を卒業後2~3年働いて寿退社,家庭で夫を支える良妻賢母になるというパターンを目指した人も多かったように思います.安全走行の人生を歩もうとすればできた時代ですが,そうしなかった一人の人間の軌跡がどういうことになったのか,下記のテーマについて当日ご紹介いたします.&br;
・5年一貫性博士課程への進学&br;
・結婚・子育てとキャリア&br;
・男性社会の職場&br;
・コンサルで働くおもしろさ&br;
 私がこれまで歩んできた道のりは,個人的なVolatility(変動性),Uncertainty(不確実性),Complexity(複雑性)に満ちたものでした.21世紀も20年がたとうとしている今,世界はこれらにAmbiguity(曖昧性)を加えたVUCAの時代になったと言われています.この視界不良の世界でどう生きていくか.ノウハウをインターネットで検索してもどこにも正解はないでしょう.カオスな世界において答えは自分の中にあり,だからこそ自分を鍛え育てていくことが大切になると思います.

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** 第40回環境気象学コロキウム(2019.9.25) [#nfc12b97]
- ''開催日'' 2019年9月25日(水)17:50〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ303教室
- ''話題提供者'' 日本気象協会 主任技師 工藤泰子氏
- ''講演タイトル'' 
気候変調:日本の寒い夏と暑い夏
- ''講演内容'' &br;
 私は、本州の最北端・青森県の下北半島に生まれ育ちました.夏が短いので、たいていの家にはクーラーはありません.たまに、とても寒い夏があって曇り空と小雨が続き、朝はストーブをたいたり毛糸のカーディガンを着ていたこともありました.宮澤賢治のグスコーブドリの伝記にもイーハトーブの飢饉の話が出てきますが、そういった寒さの夏はお米が取れません.稲の穂がコウベを垂れることなく、突っ立ったまま田んぼで枯れて いくのです.その水墨画のような暗い光景は、大学時代を過ごしたつくばの黄金の田んぼの穂波と対照的なセットになって今でも脳裡に焼き付いて離れません.これが、ヤマセを研究したいと思った原点でした.&br;
 ヤマセについて解析をしていた当時、筑波大で院生だった先輩に、何度も何度も「工藤さん、ヤマセって何ですか.」と繰り返し聞かれ、どうしてそんなことを聞くのだろうと不思議だったのですが、その頃集中講義でいらした木村龍治先生の話がきっかけで現象の見方が一変しました.先生の講義は、「星を継ぐもの」という推理小説の話から始まりました.月面で5万年前に死んだ人間が発見された.彼は何者なのか、なぜそこにいるのか……….つまりは、『原因の広域性と結果の局地性』 ということだったのですが、何度もヤマセは何かと聞かれたのは、なるほどそういうことだったのかと腑に落ちて、ヤマセを北東から吹く局地風としか見ていなかった私の目は、その後北半球、ユーラシアに向いていきました.&br;
 グスコーブドリは、イーハトーブを冷害から救うため、CO2の放出によって温暖化させようと、自らを犠牲にして火山を人工的に爆発させます.このお話では、それが功を奏してイーハトーブは救われるのですが、果たして現実に温暖化すれば東北の寒い夏はなくなるでしょうか?そのことについても触れてみたいと思います.1℃温暖化している現在、今年の7月は1993年のタイ米の味がよみがえってくるような天候でしたが、エルニーニョが終息すると状況はがらりと変わり、8月上旬の東北はかなり暑くなりそうです(7月26日現在).&br;
 暑い夏については、近年、暑い街を高いところから見ることに取り組んでいます.日本気象協会のオフィスは池袋のサンシャイン60の55階にあって、眼下の街を見渡せます.せっかく高いビルで仕事をしているのだからと、屋上からサーモカメラで熱画像を連続して撮って街の暑熱環境をビジュアル化してみたいと思い立ちました.やってみると、地上230mからでは視線がかなり斜めです.思い描いたことは現実になっていくもので、その後、もっと高いところからの連続観測を実施しました.都市の地表面温度がどのように日変化するか、当日ご覧に入れたいと思います.

#ref(./colloq040.png,center,20%)

** 第39回環境気象学コロキウム(2019.7.17) [#r349cf0a]
- ''開催日'' 2019年7月17日(水)17:50〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ301教室
- ''話題提供者'' 新潟地方気象台・立正大学OB 金原健二氏
- ''講演タイトル'' 
気象学を活かしたキャリアパスと降雪予報
- ''講演内容'' &br;
 在学生の皆さんにとって,卒業後の進路選択は楽しくもあり悩ましい問題だと思います.私も学生時代に色々悩みましたが,大学で学んだ気象の知識を活かした仕事がしたいと思い,これまで3つの職を経験しました.一つめは気象予報士です.気象会社に所属し,電力会社などの様々な顧客に対して独自予報を提供したり,テレビやラジオで気象キャスターを務めました.その後は航空管制官に転職し,レーダーを見ながらパイロットに指示を出すターミナル管制業務を担当しました.そして現在は,気象庁職員として新潟地方気象台で観測予報業務に従事しています.私のこの様な経験を紹介し,皆さんのキャリア形成の参考にしていただければと思います.&br;
 そして,いま私が気象台で取り組んでいる北陸の平地における大雪の研究についてもお話しします.日本海側の寒気の吹き出しによる雪は,関東で降る南岸低気圧による雪とは発生メカニズムが異なり,予測の難しい面が多々あります.大雪をもたらす原因については知見が深まりつつあるので,これからはその研究成果をどの様に降雪量予報に落とし込むかがポ イントです.&br;
 気象が専門でない方にも分かりやすく説明できればと思いますので,よろしくお願い致します.

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** 第38回環境気象学コロキウム(2019.4.23) [#w1e846ed]
- ''開催日'' 2019年4月23日(火)17:50〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 本学環境気象学分野 平田英隆助教
- ''講演タイトル'' 
黒潮が温帯低気圧の急発達や前線構造へ与える影響 
- ''講演内容'' &br;
日本列島の南岸には、世界最大規模の暖流である黒潮が流れている。黒潮は、熱帯域から中緯度域へ暖かい海水を輸送し、中緯度大気へ膨大な水蒸気と熱を供給する。黒潮から放出された水蒸気や熱は、中緯度域の気象現象や気候形成へ影響を及ぼす。
 私は、これまでに特に、黒潮が温帯低気圧へ与える影響にスポットを当て研究を進めてきた。その結果として、黒潮からの活発な水蒸気・熱供給が急発達する温帯低気圧(爆弾低気圧)の強化過程において重要な働きをすることや黒潮続流域の海面水温変動が爆弾低気圧の内部構造を変形させることなどを明らかにしてきた。今回の環境気象学コロキウムでは、これらの研究成果を概観すると共に、以下に概要を記す最新の研究から得られた結果について特に詳しく紹介する。
 黒潮の北端には、非常に明瞭な海面水温の勾配(黒潮前線)が形成される。黒潮前線は、その直上の大気に強い熱的な勾配を形成する。このような黒潮前線が作り出した大気の熱的な勾配は、黒潮域周辺を通過する温帯低気圧の前線構造に影響している可能性がある。さらに、黒潮の影響を受けた前線が日本における大雨の発生と関連しているかもしれない。本研究では、2017年1月上旬に三宅島に記録的な大雨をもたらした温帯低気圧に注目し、上記の仮説の検証を行った。
 客観解析データと観測データを用いて前線と大雨との関係を調査した。注目した低気圧が発達するにつれてwarm frontが発生した。それと同時に、warm frontの北側で、もう一つの異なる前線(便宜的に、outer frontと呼ぶ)も出現した。そしてouter frontとwarm frontに沿って、2つの降水バンドが発達した。これらの降水バンドが三宅島に大雨をもたらした。
 前線構造の時間発展を解析したところ、発達初期のouter frontが黒潮前線に沿って存在していたことがわかった。そこで、黒潮前線がouter frontの形成へ与える影響について調査するために、雲解像モデルを用いて現実的な海面水温分布と黒潮前線の構造を除去した海面水温分布を与える数値実験を実施した。現実的な海面水温分布を与えた実験は、黒潮に沿ってouter frontが形成される様子を再現した。一方で、黒潮前線を除いた海面水温分布を与えた実験ではouter frontの形成は見らなかった。これらの実験の比較から、海面からの顕熱供給の黒潮前線を挟む南北差がouter frontの形成に重要であることが示された。本研究から黒潮がouter frontの形成を通じて大雨の発生に影響を与えることが明らかとなった。

#ref(./colloq038.png,center,50%)

** 第37回環境気象学コロキウム(2019.1.16) [#a754f505]
- ''開催日'' 2019年1月16日(水)17:50~
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 本学環境気象学分野 吉﨑正憲教授
- ''講演タイトル'' 
流体の中でも共鳴現象は見られるか?
- ''講演内容'' &br;
図のように,異なる長さのひもを棒にくくり付けて三つの振り子を作り,それを支える棒の両端を両手で持ち,同じ向きにある一定の振動数で振り子を振動させる.そうすると,固有振動数と異なる振動数のときは振幅は大きくならないが,固有振動数と同じような振動数のときは振幅は大きくなる,これを共鳴現象という.こうした現象は,物理現象だけではなく化学(例:塩化水素の分子に電磁波を入射したときの振動現象)や生物(例:アカイエカのオスのメスの探し方)の分野まで見ることができる.そうなると,流体でも共鳴現象があるのではないかと想像される.ここでは安定成層中における内部重力波を例に,共鳴現象があることを示す.

#ref(./colloq037.png,center,50%)

** 第36回環境気象学コロキウム(2018.12.4) [#n24bf8a6]
- ''開催日'' 2018年12月4日(火)17:50~
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 九州大学教授 川村隆一先生
- ''講演タイトル'' 
台風の巨視的描像:遠隔海域からの水蒸気輸送と台風強度との関係 
- ''講演内容'' &br;
近年、熱帯低気圧(台風)の現業予報ではアンサンブル数値予報が適用されるなど予報精度は大幅に向上している。しかしながら、進路予報誤差は大きく改善されているのに比べ、強度予報誤差は依然として大きい。その原因として、台風の内部コア領域が十分に解像されていない、海洋混合層との相互作用が考慮されていない等の問題点が指摘されているが、今回の話題提供では、台風の巨視的描像という全く別の視点から台風発達のプロセスを解説する。具体的には、夏台風と秋台風の典型事例について、雲解像領域気象モデルなどを用いた感度実験を通して、遠隔海域からの水蒸気輸送と台風強度との関係を考察する。

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**  地球環境科学部創設20周年記念講演会(共催:第35回環境気象学コロキウム)[#t8c6eeee]
- ''開催日'' 2018年11月25日(日)13:30 ~ 15:00
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ101教室
- ''話題提供者'' 南利幸氏(気象予報士)
- ''講演内容'' &br;
地球環境科学部は今年で創設20周年を迎えます。これを記念し、特別講演会を行います。NHK総合「おはよう日本」でおなじみの気象予報士、南利幸さんをゲストにお招きし、「気象予報士が感じる温暖化」というタイトルでご講演いただきます。講演の後は、環境システム学科環境気象学分野の教員と、南気象予報士の元指導教員である福岡義隆先生(元環シス環境気象学分野教員)を交えて、パネルディスカッションを行います。

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** 第34回環境気象学コロキウム(2018.11.22) [#fde8d068]
- ''開催日'' 2018年11月22日(木)6限 
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 渡来靖、鈴木パーカー明日香、中村祐輔
- ''講演内容'' &br;
今年8月に開かれた国際都市気候学会(10th International Conference on Urban Climatology)に参加した教員・学生から学会参加報告を行います。学会で発表した研究内容と、学会開催地ニューヨークの様子をお話しします。

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** 第33回環境気象学コロキウム(2018.07.10) [#q4a876ff]
- ''開催日'' 2018年07月12日(火)4〜6限 
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ306教室
- ''話題提供者'' 金田幸恵氏(名古屋大学特任助教)
- ''講演内容'' &br;
4限「台風と地球温暖化」&br;
5限「地球温暖化と集中豪雨」&br;
6限「台風と地球温暖化」&br;
 *トピックは4限と同じだが、より解りやすいようにアレンジ内容になる予定&br;
 *6限は「温暖化と酸性雨」補講、「環境気象学アドバンスト」を兼ねる&br;

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** 第32回環境気象学コロキウム(2018.05.23) [#b84d00b0]
- ''開催日'' 2018年05月23日(水)18:00 ~ 
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 岩崎翔(環境システム学科4年、気象予報士!)
- ''講演タイトル'' 
気象予報士試験に合格するために私が取り組んだこと〜参考書や勉強法など〜 

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** 第31回環境気象学コロキウム(2018.04.10)[#I9f411fb]
- ''開催日'' 2018年04月10日(火)16:10 ~ 
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ304教室
- ''話題提供者'' Glenn McGregor 氏(英国ダラム大学地理学部教授, Ph.D)
- ''講演タイトル'' 
The health effect of the 2015-16 ENSO event in Pacific Island Countries (太平洋諸島における2015-16年ENSOの健康影響) 

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** 第30回環境気象学コロキウム(2018.01.17)[#daf3c30d]
- ''開催日'' 2018年01月17日(水)17:50 ~ 
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 坂田啓郎(立正大学地球環境科学部環境システム学科4年、気象予報士)
> ''概要''&br;
 環境システム学科には、気象に興味を持っていて、「気象予報士になりたいという」学生も多くいます。しかし、気象予報士試験は一般に難関資格と言われ、在学中に合格する学生は少ないようです。私は、2017年夏の気象予報士試験で、なんとか合格して気象予報士になることができました。今回の話題提供では、私が気象予報士試験の勉強で活用した参考書や、通信講座、あまり知られていない、予報士の勉強に役立つWebサイトに至るまで、包み隠さず全てお話しようと思っております。 

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** 第29回環境気象学コロキウム(2017.10.17)[#ead0bc94]
- ''開催日'' 2017年10月17日(火)17:50 ~ 
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ301教室
- ''話題提供者'' 神沢博氏(名古屋大学大学院環境学研究科教授、前研究科長)
> ''概要''&br;
 20世紀半ば以降、全球平均で、対流圏は暖まり成層圏は冷たくなってきていることが観測されている。その観測事実が生ずる原因は、基本的に、二酸化炭素を代表とするよく混合された(すなわち大気中の混合比が一定とみなせる)温室効果気体(Well-mixed greenhouse gases: WMGHGs)の大気中の増加である。WMGHGsの増加による成層圏の降温と対流圏の昇温のメカニズムの本質を考察してみる。短波放射エネルギーの吸収が一定という条件(例えば、オゾン濃度が一定)を付す。WMGHGsの増加が射出率の増加および長波吸収率の増加を意味することから、WMGHGsの増加による成層圏の気温の下降は、射出率の増加による射出される熱放射エネルギーの増加による冷却効果と長波吸収率の増加による増加した長波入射エネルギーの吸収による加熱効果という相反する2つの効果の正味の結果として、冷却効果が勝ることによる。WMGHGsの増加による対流圏の気温の上昇は、同様の相反する2つの効果の正味の結果として、加熱効果が勝ることによる。WMGHGsの増加による成層圏と対流圏の降温または昇温を決める条件は何だろうか?ここでは、単純な2層大気の放射平衡モデルを導入して、この問題を考える。&br;
 なお、この研究は、かつての学生である後藤慎司氏との共同研究である。

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** 第28回環境気象学コロキウム(2017.09.27)[#gb03a04a]
- ''開催日'' 2017年9月27日(水)17:50 ~ 
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 田中久則氏(クリマテック(株))
> ''概要''&br;
 様々なメディアやインターネット上で”気象ビジネス”と言われる企業や業態が紹介されています。&br;
 一般的なイメージとして”気象ビジネス”=”予報業務”が定着していると考えます。弊社では”予報業務”ではない事業形態として、気象ビジネス業界において20年以上活動させていただいています。&br;
 本講演では”システムインテグレーター”としての弊社業務紹介と共に、十数年前に私がどのようにしてこの業界と出会ったのか、そして今までどのような経験をしてきたのかを発表させていただきます。 

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** 大村纂教授特別講演会(共催:第27回環境気象学コロキウム)(2017.07.21)[#u641b126]
 気候・気象学の世界的権威として知られる、大村纂先生の特別講演会が開催されます。東京大学卒業後、ヨーロッパで研究活動を行ってきた方です。特に、ヨーロッパで気象学の中核を担う ETH Zurich(チューリッヒ連邦工科大学)での環境学部の立ち上げを行い、以降は同校で長らく教鞭をとってきました。立正大学では、大村先生を招聘客員教授として度々お招きしていますが、今回は下記の日程で来日し講演会を行ってくださる運びとなりました。名実ともに世界を舞台に活躍されてきた大・大・大先輩の講演会です。ぜひ聴きに来てください! 
-&size(18){ ''第一部「気候温暖化の争点を科学的に検証する」''};
> ''12:50 ~ 14:20 @ アカデミックキューブ101室''
>気候を全球的に総観すると19世紀末以来温暖化の傾向にある。 その原因は一義的には二酸化炭素をはじめとする多くの温室効果ガスの増加によりひきおこされ、幾つかのフィードバック過程を経て20世紀末までには0.8°Cの昇温を引き起こした。この分野の研究は200年近い歴史があり数多くの有能な科学者が貢献してきた。内容の進歩を分析的に見ると観察、理論、追証の面で極めて分厚い成果が蓄積されている。この温暖化の地球と人類の将来に対する影響の切実さを理解すると今すぐにでも対策を取らねばならない状況に直面している。それにもかかわらず、米大統領トランプ氏のように相変わらず気候温暖化懐疑派/反対派という人々が対策を遅らせようと奔走する現状を見るに、もう一度現行の温暖化現象を原点に戻って見直し、また反対派の意見の内容を分析してその真偽を正し将来の確実な展望をしてみよう。
<
-&size(18){ ''第二部"「環境学における実地観測の重要性について」''};
> ''14:30 ~ 16:00 @ アカデミックキューブ414室''
> 環境学は医学と並んで社会において極めて重要な役割を担う学際的分野である。ただその歴史が浅いため方法論の確立には今後の努力と成果が必要である。私は1980年代後半にスイスで初めての環境学部の創設に参加し、その後本環境学部を世界的な学部に育てることに成功した。大学の学部/教室の名を冠した縦割り分野に並んで、学際的横並び的研究・教育体制がいかに重要であるかを具体的問題を挙げて検討し 、その研究方法には実地の観察/観測が欠かせない基本的方法であることを、幾つかの例を挙げてお話ししたい。これは18世紀から19世紀をとおし現代に続くヨーロッパで推進されてきた科学の発展の歴史と大いに関係する重要な問題となるからである。

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** 2017年度第1回環境科学研究所講演会(共催:第26回環境気象学コロキウム)(2017.07.13)[#v5eb015a]
 本学地球環境科学研究所(大学院の機関)が、元気象庁長官の二宮氏をお招きして講演会を開催します。本講演会は、第26回環境気象学コロキウムとして共催されます。学部のみなさんも積極的に参加してください。
- ''開催日'' 2017年7月13日(木)13:00 ~ 14:10
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ204教室
- ''話題提供者'' 二宮洸三上氏(元気象庁長官)
- ''講演タイトル'' 自然災害情報と社会:その問題点
> ''概要''&br;
 自然災害への社会的対応策は大別して、「防災対応」と「減災対応」に分けられますが、このことが十分に理解されていません。自然災害の対応に必要な情報についても、2種類の情報があるはずですが、これも十分に理解されていません。情報の確度(精度)についても誤解があるようです。「減災対応」における情報の科学的意義についても、その社会的役割についても、もっと正確な理解がのぞまれます。また、臨機応変の対応を重視するべきか、マニュアルに従った対応を重視すべきかなど、などの問題も掘り下げたいと思います。 

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** 第25回環境気象学コロキウム(2017.07.11)[#gb03a04a]
- ''開催日'' 2017年7月11日(火)16:10 ~ 17:30
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 上野健一氏(筑波大学生命環境系准教授)
> ''概要''&br;
 世界の山岳域では進行する温暖化に伴う雪氷圏・生態系の変化および社会活動への影響が危惧されています。しかし、山岳域の天候変動は大気運動と陸面過程が密接に連動した結果生じている場合が多く、相互作用の仕組みを観測とシミュレーションの両面から正しく理解することが、これからの予測や対策に重要だと考えます。今回の話題提供では、国際プロジェクトにより明らかにされたチベット高原周辺での広域陸面の影響を強く受けた降水過程と、JALPS事業による中部山岳域での森林気象観測の結果を解説します。さらに、今年から始動した大学連携・山岳科学学位プログラムも紹介いたします。 

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** 第24回環境気象学コロキウム(2017.04.26)[#uef025b0] 
- ''開催日'' 2017年4月26日(水)18:00〜19:30
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 渡来靖准教授
> ''概要''&br;
 Watarai-sensei is back from a half-year-long sabbatical at the University of Alaska at Fairbanks. Join us for the 24th Environmental Meteorology Colloquium on Apr 26 to discover his experience and discovery up in the "high latitudes"! See you all there! 

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** 第22・23回環境気象学特別コロキウム&キャリアパス講演会(2016.12.20)[#u8874d8b] 
 環境気象学分野では、下記の通り特別講演会とキャリアパス懇談会を開催いたします。
今回お招きするのは、安成哲三氏(総合地球環境学研究所長)と横山宏太郎氏(第35次南極越冬隊長)です。お二人とも、まさに「フィールドは全世界!」を体現してきた方々です。世界を相手に活躍されてきたお二方のお話は、exciting & motivating になること必至です。気象・気候学に興味のある方はもちろん、学部生から大学院生まで、幅広い参加をお待ちしています。
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- ''開催日'' 2016年12月20日(火)14:30 ~ 16:00
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ101室
- ''話題提供者'' 安成哲三氏(総合地球環境学研究所長)
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- ''開催日'' 2016年12月20日(火)16:10 ~ 17:40
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ1階ネットカフェ~
 安成哲三氏、 横山宏太郎氏を交え、キャリアパス懇談会を開きます。「世界をフィールドに仕事をする」ということはどういうことなのか、国際舞台で活躍するに至った経緯など、お二方のキャリアパスについてアットホームな雰囲気でざっくばらんにお話いただく会とします。学生からの質問もどしどし受付けます! 国際キャリア、研究キャリアなどに興味のある人は、ぜひご参加下さい。
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- ''開催日'' 2016年12月20日(火)17:50 ~ 18:20
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ101室
- ''話題提供者'' 横山宏太郎氏(第35次南極越冬隊長)
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** 第21回環境気象学コロキウム(2016.11.02) [#b10bbe39]
- ''開催日'' 2016年11月2日(水)18:00〜19:30
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 環境気象学分野研究室所属大学院生3名(高咲良規、中村祐輔、青木翔太)
> ''概要''&br;
 本学環境気象学分野に所属する大学院生3名による発表です。日頃の研究成果を発表していただきます。本コロキウムは、平成28年度第2回大学院中間発表会の一部を兼ねて開催するものです。幅広い分野のみなさんの参加をお待ちしています。

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** 第20回環境気象学コロキウム(2016.06.22) [#l00ced46]
- ''開催日'' 2016年6月22日(水)18:00〜19:30
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ415教室
- ''話題提供者'' 鈴木靖さん(日本気象協会・技師長)
- ''タイトル'' 「気象協会における熱中症対策事業と再生可能エネルギー導入支援の紹介」
> ''概要''&br;
 日本気象協会は熊谷市とともに,2008年に「あっぱれ・なるほど・熱中症予報情報発信事業」を開始し,熊谷市内の気象観測にもとづく熱中症指標を提供し,市民の安全確保と熊谷市の知名度アップに協力している.また「熱ゼロ」プロジェクトを立ち上げ,企業や自治体の協賛による熱中症予防啓発活動を行っている.
 さらに,再生可能エネルギー導入に関連する話題も提供する.風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入が進むとともに気象情報の重要性が増してきている.安定した電力供給のために気象情報がどのように活用されているか紹介する.

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** 第19回環境気象学コロキウム(2016.04.27) [#ad981f27]
- ''開催日'' 2016年4月27日(水)18:00〜19:30
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 林修吾さん(気象研究所・主任研究員)
- ''タイトル'' 「最新の雷観測と予測」
> ''概要''&br;
 雷は雷雲内に蓄積した電荷が大気の絶縁を破壊する事によって発生する.しかし,この雷雲内でどのように電荷が蓄積し,放電が始まるかについてはいまだわかっていないことが多い.
 最新の雷観測では,雷雲内の放電点を3次元的に観測し,その位置や電荷分布を知ることが可能になってきた.また雷の予測ではこれまで大気安定度などを用いたポテンシャル予測が主だったが,より雷雲内の物理量に基づいた予測が試みられるようになってきた.これらを組み合わせることで,雷を発生させる雷雲の内部構造を知り,予測精度を高める研究が行われている.これら最新の研究について紹介する.

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** 第18回環境気象学コロキウム(2016.01.13) [#q04b279]
- ''開催日'' 2016年1月13日(水)18:00〜19:30
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 原政之さん(埼玉県環境科学国際センター・研究員)
- ''タイトル'' 「都市と気候の変化 〜気候変動と都市ヒートアイランド〜」
> ''概要''&br;
 2007年8月16日には熊谷気象台で最高気温40.9℃を記録し日本の最高気温を74年ぶりに塗り替えるなど、埼玉県は国内で最も夏場の気温が高くなる地域の1つとして知られています。また、長期的にも県内の気温上昇が続いており、1897年から2014年までに熊谷気象台における年平均気温は2.03℃/100年の割合で上昇しています。この気温上昇により、農業や健康影響、自然環境などへの様々な影響も出始めています。今回は、過去の気象観測による気候の変化及び将来の気候予測に関するこれまでの知見について解説します。また、気候変動によって様々な影響が生じた時に被害を抑えるための国や地方自治体の方針についても、解説します。

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** 第17回環境気象学コロキウム(2015.12.9) [#z1740bf9]
- ''開催日'' 2015年12月9日(水)18:00〜19:30
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ414教室
- ''話題提供者'' 立正大OG 藤田友香さん
- ''タイトル'' 「気象とひとをつなぐ仕事 〜ルーツは立正大学〜」
> ''概要''&br; 講演概要:
 「いま大学で学んでいること」と「将来やりたい仕事」。皆さんの中で、この2つはどれぐらいつながっていますか?実は、全然関係ないと感じるような勉強や経験も、すべて仕事に結びついています。多岐に渡る気象の仕事をするなかで、学生時代に学んだことがどのように活きたのか、気象キャスターや民間気象会社での経験を通してご紹介します。

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** 第16回環境気象学コロキウム(2015.11.11) [#e5130d68]
- ''開催日'' 2015年11月11日(水)18:00〜19:30
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ3階A306教室
- 高咲良規 「2013年8月9日秋田・岩手県の大雨の発生に関する考察」
- 木村恵輔 「LiDARによる森林の三次元構造および林床の抽出に関する研究」
- 中村祐輔 「埼玉県熊谷市におけるヒートアイランド現象の季節変化とその要因」

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** 第15回環境気象学コロキウム(2015.10.14) [#d148c8d3]
- ''開催日'' 2015年10月14日(水)18:00〜19:30
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A414教室
- ''話題提供者'' 鈴木パーカー明日香 先生
- ''タイトル'' 「地球温暖化研究の最前線 〜領域気候モデルから見えてきたこと〜」
> ''概要''&br; 講演概要:
 IPCC第 5次報告書によると、「気候システムの温暖化は疑いの余地がない」状態にあるとされている。温暖化による影響、例えば、台風などの気象の諸現象の変化や人間社会への影響について活発な研究が続いているが、明確でないことが多い。
 私はこれまで、領域気候モデルを用いて地球温暖化の影響評価を行ってきた。評価の対象は、熱帯低気圧や梅雨前線、そして熱中症リスクなどである。本発表では、これまで行ってきた温暖化リスク評価の結果を紹介するとともに、地球温暖化研究がどのようにして行われているかお話しする。

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** 第14回環境気象学コロキウム(2015.05.27) [#u38821c2]
- ''開催日'' 2015年5月27日(水)17:50〜19:00
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 川内 國雄 氏
- ''タイトル'' 「MPレーダのデータを使用した竜巻の発生状況の把握」
> ''概要''&br; 国土交通省のMPレーダ(マルチパラメータレーダ)等のデータを使用して、2013年9月4日栃木県鹿沼市で、2013年9月16日埼玉県熊谷市等で発生した竜巻について解析し、竜巻が発生した環境場及び発生した原因を考察した。

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** 第13回環境気象学コロキウム(2015.01.21) [#ff44d439]
- ''開催日'' 2015年1月21日(水)17:50〜19:00
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 福岡 義隆 先生(立正大学名誉教授)
- ''タイトル'' 「都市気候から気象病へ -気候学研究の遍歴-」
> ''概要''&br; 約半世紀にわたる気候学研究遍歴を、以下の6つのトピックスを中心に概説いたします。未来ある学生たちのこれからに少しはヒントとなりそうな冒険・発見の寸話をお話しします。&br;&br;
①都市気候事始めとして電車による冒険的移動観測&br;
②モグラ視点の気象研究に取り組み、地中のヒートアイランド(HI)発見&br;
③盆地都市(福島など)と海岸都市(広島など)のHIと大気汚染&br;
④海外(USA・中国・インドなど)諸都市の都市大気環境調査&br;
⑤日本一高温都市熊谷のHIと熱中症&br;
⑥3回の国際生気象学会にHI研究発表参加

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** 第12回環境気象学コロキウム(2014.12.10) [#wf0bc18d]
- ''開催日'' 2014年12月10日(水)17:50〜19:00
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A414教室
- ''話題提供者'' 川邊 智一 氏(ウェザーニューズ・グローバル予報センター)
- ''タイトル'' 「ウェザーニューズが目指すゴールと私の立ち位置」
> ''概要''&br; みなさん、こんにちは!私はウェザーニューズの気象予測の現場で日々予報作成等に従事しております。当日はウェザーニューズの紹介や私の仕事内容の他に、今後社会で活躍される皆さんへ向けて、少しでも有益なアドバイスができるように多くの話題を提供できたらなと思います。興味がありましたら是非足を運んで下さいね。また、皆さんからのご質問等も極力受けたいと思いますので、何か疑問がありましたら当日は遠慮なく質問してください!気象予報士を目指している方々は、当日ちょっとしたアドバイスを準備していますので、是非聴きに来て下さい。では、皆さんにお会いできるのを楽しみにしております。

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** 第11回環境気象学コロキウム(2014.10.15) [#cd014651]
- ''開催日'' 2014年10月15日(水)18:00〜19:30
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 寺林 大貴 氏(立正大学大学院地球環境科学研究科 修士課程2年)
- ''タイトル'' 「富山平野のフェーン発現時にみられる宮川-神通川谷筋内における地上大気場の特徴」
> ''概要''&br; 北陸地方はフェーン現象が比較的発生する地域であり,宮川−神通川の谷筋を抜ける風が卓越する観測事例がある事や,谷筋を抜けるギャップ流の存在がフェーンによる昇温を強めるという研究指摘もある.そこで,宮川−神通川谷筋に沿って地上観測を行い,フェーン発現時の谷筋内の大気場と富山平野の昇温との関係性について調査した.昨年の観測結果ではフェーン発現時に富山平野側谷出口に向かい温位の上昇がみられた.

- ''話題提供者'' 中里 洋平 氏(立正大学大学院地球環境科学研究科 修士課程2年)
- ''タイトル'' 「2013年8月9日秋田・岩手豪雨で発生した大雨における局地前線の影響」
> ''概要''&br; 線状降水帯の発生・発達における地形,下層の高相当温位や鉛直シアなどの重要性が先行研究により明らかになっている.また,線状降水帯は局地前線に伴い発生する場合がある.しかし,局地前線に伴う線状降水帯の発達・維持についての過程は明らかになっていない.そこで,領域気象モデルWRFを用いて,2013年8 月9日東北地方での大雨を対象とし,降水系の維持・発達の過程を調査した.再現計算から,975hPa高度の相当温位の水平勾配が大きい領域で風の水平シアが大きく,これらの領域は降水域の発生位置と対応していた.従って,局地前線が発生したと考えられる.また,この領域では風の鉛直シアが大きく,局地前線による影響が降水系の維持・発達に働いたと考えられる.加えて,地形改変した感度実験の結果から降水量が減少したことから,地形による強制上昇も降水系の発達・維持に影響したことが示唆された.

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** 第10回環境気象学コロキウム(2014.07.09) [#e77edd34]
- ''開催日'' 2014年7月9日(水)17:50〜19:00
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 浜田 崇 氏(長野県環境保全研究所 研究員)
- ''タイトル'' 「木曽駒ヶ岳におけるハイマツ年枝長と気温との対応関係」
> ''概要''&br; 高山帯の生態系は地球温暖化などの気候変動に対して脆弱であるといわれている.気候変動が高山生態系に及ぼす影響を把握するためには,高山帯における気候変動の実態把握がまず不可欠である.しかし,日本の山岳地では長期間にわたり観測されている気象データはほとんど存在しない.そのため,さまざまな資料や代替データなどを組み合わせることで過去の気候変動の復元を行う必要がある.
&br; 本研究では,中央アルプス木曽駒ヶ岳において得られたハイマツの年枝の成長量データを用いて,過去約30年間における気温との対応関係について調べた.その結果,両者には正の相関がみられたことから,ハイマツの年枝長の計測により,夏季の気温をある程度復元できる可能性が示唆された.

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** 第9回環境気象学コロキウム(2014.06.04) [#i7300c09]
- ''開催日'' 2014年6月4日(水)18:00〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 道本 光一郎 氏(ウェザー・サービス(株)研究開発部長)
- ''タイトル'' 「雷(カミナリ)研究の最前線 -冬季雷や航空機の被雷防止法など-」
> ''概要''&br; 最新の雷研究をレビューし、講演者が特に力を入れている「冬季雷」と「航空機の被雷防止法の新しい提案」や「種子島ロケット打ち上げ基準等の見直し状況」などの話題を提供する。

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** 第8回環境気象学コロキウム(2014.01.22) [#jebd10a5]
- ''開催日'' 2014年1月22日(水)18:00〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 下山 紀夫 氏(日本気象予報士会 副会長)
- ''タイトル'' 「プロの気象予報士として」
> ''概要''&br; 1994年に気象予報士制度が創設されて以来、2013年6月1日現在、8774名が気象予報士として登録されている。気象予報士は、気象庁から提供される数値予報資料等高度な予測データを、適切に利用できる技術者で、予報業務を行う事業者は、現象の予想を気象予報士に行わせることを義務づけられている。
&br; このため、プロの気象予報士として仕事に従事するには、高度な知識、技術等が必要である。プロの気象予報士として必要な知識や能力(①気象学的な知識、②社会(学)的な知識、③伝える、表現する能力)、プロとしての天気図を見る3原則(①天気図は大きく特徴をつかんで、細かく見る、②天気図は立体的にみる、③数値予報の結果をしっかり理解する)について解説する。
&br; 一人でも多くの人が気象予報士として活躍されることを期待する。

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** 第7回環境気象学コロキウム(2013.12.11) [#w691dd16]
- ''開催日'' 2013年12月11日(水)18:00〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 高咲 良規(立正大学大学院地球環境科学研究科 博士後期課程1年)
- ''タイトル'' 「平成20年8月末豪雨をもたらした線状降水帯の構造に関する領域気象モデルを用いた解析」
> ''概要''&br; 日本は世界的にみても雨が多く降る国である。このため、雨を生活の資源とされているが、それと同時に大雨や豪雨は自然災害の要因である。長時間にわたる豪雨や集中豪雨は梅雨前線や秋雨前線、台風による総観規模の影響が関係しているが、近年では狭い範囲で予想に反した大雨という印象がある。大雨が持続する環境では積乱雲が次々に発生・発達を繰り返し、組織化する必要がある。
&br; 今回は数値計算による平成20年8月末豪雨の事例解析を行った。平成20年8月末豪雨は8月26日から8月31日まで降り続き、愛知県を中心とする東海、関東、中国地方において顕著な被害をもたらした。特に、愛知県岡崎市では29日2時の前1時間降水量が146.5mmに達し、8月の最大1時間降水量が1位を記録した。本研究では領域気象モデルによる豪雨の再現計算と地形による降水の形成・維持メカニズムを報告する。

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** 第6回環境気象学コロキウム(2013.11.27) [#cb3ecdc4]
- ''開催日'' 2013年11月27日(水)18:00〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 岩崎 博之 教授(群馬大学教育学部自然・情報系)
- ''タイトル'' 「関東地方における近年の強雨増加の実態について」
> ''概要''&br; 多くの研究において、近年の強雨頻度の増加が指摘されている。しかし、それらの研究では、メソスケールの視点が充分とは言えない。ここでは、暖候期の関東地方とその周辺を対象に、34年間のAMeDAS降水量を使い、メソスケールの視点も取り入れ、近年の強雨増加の実態を紹介する。
&br; 34年間(1976-2009年)のAMeDAS1時間降水量について、各地点毎に95 percentile値を求め、その値以上の1時間降水量を「強雨」と定義した。北関東の積乱雲活動に強い影響を与える熱的局地循環の強度を4段階に分類し、それぞれの強度別に、Mann-Kendall順位検定の手法を用いて強雨頻度の増加・減少傾向を調べた。図に示すように、強雨が増加した地点は一様に分布するのではなく、北関東の山岳南麓(Region SB)(熱的局地循環が強い日)と東京西部(Region WM)(熱的局地循環が中程度の日)に強雨が増加した地点が集中していることが分かる。講演では、この2つの領域の特徴と近年の水蒸気増加の実態も紹介し、強雨増加の原因についても論じる予定である。

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** 第5回環境気象学コロキウム(2013.10.23) [#n4dcb3dc]
- ''開催日'' 2013年10月23日(水)18:00〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階%%A415%%A414教室
- ''話題提供者'' 大江 健太(立正大学大学院地球環境科学研究科 修士課程2年)
- ''タイトル'' 「都市地表面の熱的・力学的効果が局地的大雨に与える影響」
> ''概要''&br;近年、都市域における局地的大雨が増加傾向にある。このような降水はしばしば都市の排水能力を超える降水量をもたらし、河川の氾濫等の都市型水害を引き起こす場合がある。この都市域における降水については都市による影響が示唆されているが、そのメカニズムについて明確な結論は得られていない。今回は2008年7月29日の20:50から21:10に東京都練馬で積算降水量41.5mmを観測した事例について数値シミュレーションを行い、都市地表面が降水に及ぼす影響を調べた。その結果、都市の人工排熱と建物高さが都市周辺の地上風系に影響し、降水量の増減につながっていることが示唆された。

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** 第4回環境気象学コロキウム(2013.10.02) [#r10c1011]
- ''開催日'' 2013年10月2日(水)18:00〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 重田 祥範(立正大学地球環境科学部)
- ''タイトル'' 「愛媛県大洲市沿岸部で発生する局地風''肱川あらし''の鉛直構造」
> ''概要''&br;瀬戸内海西部の伊予灘に面した愛媛県大洲市長浜地区では、秋から冬にかけて“肱川あらし”という強い局地風が発生する。肱川あらしは、好天静穏日の夜間に大洲盆地で発生した冷気が川に沿って流れ、下流のV字状地形で収束・加速されることで、河口から沖合数キロまで冷気が発散する強風現象である。今回は、2012年11月に大洲市長浜地区において、肱川あらしの発生前から係留気球観測とパイロットバルーン観測を同時に試みたので、その結果を報告する。

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** 第3回環境気象学コロキウム(2013.07.03) [#u27bfd65]
- ''開催日'' 2013年7月3日(水)18:00〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 渡来 靖(立正大学地球環境科学部)
- ''タイトル'' 「冬季関東北西部のおろし風と熊谷の気象」
> ''概要''&br;冬型の気圧配置時には、日本付近は北西季節風が卓越し、山岳風下域ではそれが時折おろし風となって斜面を吹き下り、地上付近に強風をもたらす。埼玉県熊谷地域も「赤城おろし」と言われるおろし風が見られるが、熊谷で強い北西風が吹き始める際に、周辺地域より強い昇温を伴っている事例がしばしば発生する。本研究では、熊谷で北西風の強まりとともに昇温を伴った事例を取り上げ、シミュレーション結果も用いてその特徴を考察する。

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** 第2回環境気象学コロキウム(2013.05.21) [#h2033c6b]
- ''開催日'' 2013年5月21日(火)18:00〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 吉﨑 正憲(立正大学地球環境科学部)
- ''タイトル'' 「手のひらサイズ積乱雲プロジェクト」
> ''概要''&br;地球環境を論ずるために少なくとも、(1)現状の生活レベルを保つことと、(2)そのためのエネルギー問題をどうするかを提示する必要がある。エネルギー問題の立場からは、原子力や石油・石炭・天然ガスの化石燃料の効率と発生の規模は、太陽光、水力、地熱などの自然エネルギーよりを圧倒的に大きく、現実では前者に頼ってしまう。ここでは、気象学の立場から、積乱雲に注目する。雷・竜巻・ダウンバースト・ひょうなどシビアウェザーをもたらすのは積乱雲であり、その内部では(持続性はないけれども)強大なエネルギーが発生する。この狙いはこの間にあるエネルギーを掠め取れないかということである。こうした研究はまだドラえもんの世界であるが、将来は積乱雲もどきを人間スケールでつくりそのエネルギーを実生活に適用したい。この研究の大きなメリットは、原子力の排出物の放射性物質や化石燃料の二酸化炭素が地球環境にとっては危険であるのに対して、積乱雲の場合は水であり安全であることである。また「エネルギー問題」だけではなく「水問題」も解決する方策になるかもしれない。

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** 第1回環境気象学コロキウム(2013.04.17) [#xda4a963]
- ''開催日'' 2013年4月17日(水)18:00〜
- ''会場'' 立正大学熊谷キャンパス アカデミックキューブ4階A415教室
- ''話題提供者'' 中川 清隆(立正大学地球環境科学部)
- ''タイトル'' 「都市ヒートアイランド強度バルクモデルの開発を目指して」
> ''概要''&br;都心の地上気温と郊外の地上気温の差は、都市ヒートアイランド強度と呼ばれる。都市ヒートアイランド強度の把握のためには、詳細な地上気温観測網や精密な3次元シミュレーション解析が有益である。しかし、詳細なヒートアイランドの形状や強度を把握することができても、それが、直ちに、都市ヒートアイランド強度形成メカニズム理解にはつながらない。都市ヒートアイランド強度形成メカニズムを理解するためには、都市構造や気象条件とヒートアイランド強度を大まかに関係付ける物理的なモデルの開発が有益と思われる。筆者は、このタイプのモデルを、都市ヒートアイランド強度バルクモデルと呼んでいる。筆者が構想する都市ヒートアイランド強度バルクモデルは未完成であるが、現在までの成果と今後の課題について、話題提供したい。

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