新型コロナウィルスの感染拡大で「おうち時間」が増え、家庭菜園の需要が高まっている。ホームセンターは園芸用品の売り上げが増え、堆肥作りなどの講座もにぎわっており、都内でもベランダや屋上での家庭菜園が増えている。しかしながら、使用する土壌は永遠に使用できるものではないばかりか、通常のゴミと同様な廃棄処分が出来ないため一部ではリサイクルが行われているものの長期的な視点に立った対策が必要です。

横山教授・後藤教授(環境情報学分野)は、これまで勘と経験に頼っていた土壌再生手法に、土壌微生物多様性指標を適用し、本来の土壌の保有する地力を科学的に評価できる土壌再生モデルを土壌リフレッシュセンターに適用し、大学の研究成果を社会実装する事を東京都に提案しました。

土壌リフレッシュセンターは、都内の遊休地に設けられ、家庭菜園、屋上緑化で使用され、栄養素の無い土を科学的に再生する場所として利用しつつ露地野菜を栽培ができ、そこに都民が集まり、食育をおこなうことにより、食への意識を醸成しつつ、SDGsの教育ができる場を創出する事業を計画しています。

土壌リフレッシュセンターは、品川区内の廃校になった学校や、都内デパート屋上の農園などで実証実験を行った後(令和3年度から実施予定)、農福連携の団体と協働しながら都内の生産緑地等にも展開していく予定です。